事故が起きてしまったら、この後どうなるのか?と不安になりますよね。
そんな不安をとにかく早く取り除くために、事故が起きてしまったらすぐに加入している自動車の任意保険会社へ連絡をしましょう!
連絡するのは、任意保険です。自賠責保険への連絡につい基本的には、不要です。
保険会社へ連絡をした際に、どんなことを聞かれるのか、その後の流れについて、元損保社員だった私の体験も含めて説明していきます。
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任意保険会社へ事故の報告をしなければ、事故対応は始まらない
任意保険に入っている(契約している)からと言っても、事故のことを報告しなければ、何も始まりません。
事故の情報は、警察等から情報提供されるわけではありませんので、保険に加入している方が自ら報告しなければ、保険会社は事故の事実すら知りません。

事故があった際には、出来るだけ早い連絡をお勧めします。
しかし、現実には下記の理由から、事故が起きてすぐに保険会社へ連絡しない方もいます。
- 事故が軽微であった。
- 車の損傷が大したことがない。
- 保険料が高くなるので、保険を使いたくない。
どんな理由であっても、出来る限り保険会社への連絡を私は勧めます。
自動車保険は、保険金を支払わない限り、保険料や等級への影響は出ません!
事故の報告を、加入している自動車保険会社へしたところで、次年度以降の保険料へすぐさま影響が出てくるわけではないのです。
最終的に、相手の車・自分の車の補償のために修理費が判明し、実際に保険金として支払う金額が判明してからでも、任意保険を使用する、使用しないを選択できます。
任意保険の証券やパンフレット等には、「事故が起こった際にはココへ連絡を」といった感じで、事故受付センターの連絡先(フリーダイヤル)が書いてあります。
現在は、多くの保険会社で24時間365日事故の受付をしてますので、事故が起きて、警察への連絡が済んだ後、余裕があればすぐに連絡をしてみて下さい。
事故により、車が走行ができない状況であり、レッカーサービス等に加入の場合、すぐさまレッカー業者の手配から搬送まで、対応することも可能です。
さらに最近増えてきているのが、事故直後の事故報告の際に、契約者の方の要望があれば事故現場にアルソックやセコムが事故現場へ急行し、不安なお客様のサポートを行うサービスです。
事故現場に緊急隊員が駆け付け、事故状況を確認したり、車の損害状況の撮影、事故現場の撮影、相手の名前や連絡先等まで確認してくれるケースもあります。
- イーデザイン損保・・・SECOM事故現場急行サービス
- ソニー損保・・・SECOM事故現場かけつけサービス
- セゾン自動車火災保険・・・ALSOK事故現場安心サポート
保険会社の事故受付センターへ連絡する際に、相手の情報がまだ得られていない状況でも、再度受付センターへ連絡することで、情報を追加で報告できます。
レッカーサービスや、SECOMやALSOKの事故現場でのサポートサービスを受けた場合でも、基本的には保険料・等級への影響はありません。
事故受付センターで聞かれることは?まずは加入状況を確認する
事故受付センターで事故の受付をする際には、まずは保険への加入状況、保険の特定をしなければなりません。
間違った保険契約で事故受付をしてしまうことを防ぐために、かなり細かい内容まで確認する場合もあります。
- 自動車保険の証券番号
- 保険を契約している人の名前
- 自動車の登録ナンバー(ナンバープレートの番号)
- 契約している住所
事故受付の際には、上記4点の確認は必ずされます。
①の保険証券が分かればすぐに保険の特定が出来ますが、実際に手元に保険証券がなければ、証券番号を伝えることは困難です。
証券番号はわからなくても大丈夫です。(証券番号を記憶している方はいないと思います!)
ですので、最低でも③の自動車の登録ナンバー全て【地域名(品川・高崎等)、分類番号(333・550等)平仮名、4ケタの番号】が分かるようにしておきましょう。
保険の更新が過ぎているにも関わらず、更新前の保険会社へ誤って連絡してしまうケースもありますので、現時点でどの保険会社に加入しているか確認しておきましょう。
保険の特定の次は、事故詳細の確認。
保険の特定が完了し、契約が確認できた場合には、どのような事故の状況だったのかを細かく確認されます。
- 運転者の名前、ケガの有無
- 相手の方の名前、連絡先、住所、車の登録NO
- 自動車同士の事故、自動車と自転車の事故、自動車と人の事故、自動車と構築物(フェンス、壁、民家等)の事故等、どういった事故なのか
- 十字路、丁字路、信号有無、センターライン有無等
- 事故が起きた場所の住所や目印
- 怪我している人はいるか?
- 双方の自動車の損害状況、自走が出来るか、自走出来なければレッカーは必要か?修理予定先は?
- 今後の連絡先、メールアドレス、希望連絡時間の確認 等
ざっくりではありますが、上記の確認をされます。
自動車の修理先等、決まっていない際には、決まっていないで大丈夫です。
事故の受付センターは、あくまでもざっくり事故の概要を確認し、加入している保険で補償出来る範囲なのかどうかを確認するのです。
尚、事故受付センターでは、その受け付けた事故が、保険で補償が出来るかどうかわからない場合もあります。
- 保険に加入したばかりの場合
- 保険内容を変更したばかりの場合
- 事故状況の詳細が不明で、保険にて対応できるか判断できない場合等
事故受付センターでは、「正確な保険内容が把握できない」「保険での対応ができるかどうか判断できない」等、上記の様な場合、事故受付はしますが、その後の正式に事故対応担当部署にて、正確な補償内の確認と保険で対応が出来るのかどうか判断が必要となります。
事故受付センターは事故の受付窓口なだけ!担当者は別です!
事故受付は24時間365日対応している保険会社がほとんどです、保険会社の営業時間帯は現在も、平日午前9時前後~午後17時前後です。
最近は、休日出勤や土日対応部署にて、事故受付センターで受付けをした、事故の初期対応を行う保険会社も増えてきていますが、現状ではあくまでも、初期対応のみで、正式担当者からの最初の一報は、平日の営業時間帯からの連絡になります。
事故受付センターや、土日の間に初期対応を行った人が実際の事故担当者(示談交渉担当者)ではありませんのでお気をつけください!
平日の9時~17時の間、正式な事故担当者からの連絡を待ちましょう
事故受付センターへ、平日(月曜~金曜日の午前中)の報告であれば基本的には、その日中に正式な事故担当者から連絡が入ります。
少し前までは、電話連絡が基本でしたが、今はメールやマイページ上でのやり取りも増えてきています。
近年、ダイレクト型(通販)保険会社が増加し、保険加入の際にマイページを作成したり、メールでのやり取りが多いということで、ダイレクト型(通販)保険会社以外でも、電話だけでなくメール等の連絡方法も多くなってきています。
私としては、言葉の微妙なニュアンスが読み取れるので電話やお会いして話をする方が好きなのですが、時代の流れですね(笑)
実際、「電話で時間を取られるくらいなら、メールで報告してほしい」「マイページ上で知らせてほしい」と言った、契約されている方の気持ちも分かりますので、最初の担当の挨拶の際には、連絡方法の連絡要望も確認していました。
連絡方法(電話・メール等)や連絡時間帯に希望がある際には、先に申し出ておくと、今後のやり取りがスムーズになりますよ。
正式の事故担当者からの最初の連絡は長め。何を聞かれる?
正式の事故担当者から連絡が入り、やっと事故対応が進み出します。
何を聞かれるのかというと、事故受付の際に確認された内容の確認と、特に事故状況についての詳細の確認です。
「事故受付センターに連絡した時に、全部話したよ・・・」と思う方が多いと思いますが、事故状況の詳細の確認は、今後の交渉の進め方にも大きく影響があるので、出来るだけ細かく、覚えていることを伝えて下さい。
- 事故現場の状況、事故形態により過失割合に影響が出てくる
- 事故の状況、運転者状態により、保険での対応可否に影響が出てくる
- ドライブレコーダーの動画証拠、事故当時者でない第三者(目撃者等)の有無により状況に影響がでてくる等
上記理由から、保険会社の正式な事故担当者は、事故状況を細かく把握していきます。
- 事故現場の道路状況
- 片側何車線道路なのか
- 標識の有無
- 見通しの良悪
- どの位置で相手車両が確認できたのか
- 目視で相手車両を確認したのか
- ミラー越しで相手車両を確認したのか
- 走行速度はどうだったのか
こういった細かい確認もしていきます。
事故状況を確認し、正しい責任割合を引き出し、各々関係者と示談(事故解決)の交渉を進めるのが、保険会社の正式担当の仕事です。
事故状況の確認が不足することで、相手方・相手方保険会社との交渉だけでなく、正しい責任割合を引き出せないと、賠償額(負担額)にも影響が出てきてしまいます。
最初は時間を取られ面倒とお思いになる方もいるかと思いますが、ぜひとも協力をお願いしたいところではあります。
電話での連絡の場合、複雑な事故状況であれば、30分程度時間を要すこともありますし、あまり複雑な事故でなければ、10分程度で終わることもあります。
数分で終わることはほとんどないので、保険会社の正式担当からの最初の連絡は時間を要すことを覚悟下さい。
まとめ
事故の際には、少し面倒ではありますが、保険会社の事故受付センターへ連絡の上、今後の対応について、正式担当から連絡がきてから打ち合わせをするという流れになります。
事故受付センターへ連絡をする前には、警察への連絡もお願いします。
尚、代理店型保険会社へ加入している場合、「事故が起きた時の連絡も代理店でOK」というところもあります。その後の保険会社との交渉も、代理店さん経由で行い、頼する代理店さんに一任して、事故の解決を図れるというケースもあります。