任意保険

【自動車保険の基本】対物保険がわかる!他人所有物(ペット含)を補償!

自動車の任意保険は、大きく6つに分けられます。

今回は、対物保険(対物賠償責任保険)について説明していきます。

対物保険は、どのような保険のか?

ここでは、対物保険について細かく説明していきます。

対物保険(対物賠償責任保険)とはどんな保険なのか?

対物保険は、他人の物を壊してしまった時の補償する保険

例えば、友人から借りていた物を壊してしまった場合、修理に出したり、弁償したりしませんか?

考え方は、まさにそれと同じです。

対物保険は、車を走行中に誤って壊してしまったモノを補償する保険なのです。

  • 車を運転中、よそ見から前のに接触してしまった。
  • 駐車場へバックで駐車をする際に、距離を見誤ってしまい、隣に駐車中のに接触してしまった。
  • 車を運転中、他人の所有する自転車へ誤って接触し損害を与えてしまった場合
  • 車を走行中、よそ見をして他人の所有する塀・フェンスへ損害を与えてしまった場合

わかりやすく紹介すると上記の例のようになります。

この場合の対物保険の対象物は、車・自転車・塀、フェンスとなります。

対物保険(対物賠償責任保険)とは名前の通り、他人のを壊してしまった時の損害における法律上の賠償責任補償(損害賠償)するものなのです!

損害賠償(そんがいばいしょう)って?

損害賠償とは、できるだけ元の状態に近づけ補償すること

損害賠償という言葉は、日常生活では聞きなれない言葉だと思います。

損害賠償とは、主に保険や裁判等で使われる言葉ですが、辞書で引くと、こんな感じに出てきます。

【損害賠償】
損害賠償とは、他人に与えた損害を塡補 (てんぽ) し、損害がないのと同じ状態にすること。

自動車事故の場合に当てはめると、自動車事故で相手方(他人)に与えてしまった損害を賠償することで、損害がないのと同じ状態にすることを言います。

実際のところ、損害がない状態にすることは不可能であると考えています。

あくまで、私の個人的な意見です。

損害に遭った車にしても、物にしても、人それぞれ思い入れの違いがあります。価値観も人それぞれ違います。

ですので、損害賠償とは、損害がなかった状態にできるだけ近づけ補償することであると私は考えます。

対物保険は、あくまでも保険に契約している自動車が起こしてしまった事故で、損傷を与えてしまった相手方(他人)の物の損害を補償する保険です。

損害賠償の責任は法律(民法)で決められています!

事故を起こしてしまった人はその損害について、法的責任を負わなければいけません

自動車保険の話をきちんとしようとすると、堅苦しい言葉になってしまいます。

多少、お許しください。

損害賠償責任(そんがいばいしょうせきにん)というのは、法律(民法)で定められています。

法律上の損害賠償責任とは?

故意・過失により、他人の財物を壊してしまった場合や他人の財物を壊してしまった場合など、相手方に与えた損害について賠償する責任

事故を起こしてしまった際には、相手へ与えてしまった損害を賠償するという責任が生じるということですね。

対物保険とは、事故相手の方(他人)の事故で被った損害を、事故を起こしてしまった契約者の方に替わって、保険会社が損害賠償を行うことなのです。

ちなみに、自動車の保険に関しては、わざと事故を起こす方はいないとは思いますが、故意の事故の場合は対物保険は使えません

自動車保険が使えない場合とは?

対物保険は、こんな時に補償される!補償範囲を説明

対物保険は、他人と自分を守る保険です。

対物保険とは、事故相手(他人)方が事故で被った損害を、事故を起こしてしまった契約者等の方に替わって、保険会社が損害賠償を行うことである、と説明しましたが、他人とはどこまでの範囲を言うのかですよね。

保険会社の約款(保険会社の決まり事)には、他人に当てはまらない方はこの方です、ときちんと記載されています。

他人に当てはまらないのは、以下の通りです。

  • 契約している車を主に使う方(記名被保険者
  • 契約している車を運転中の方・その父母・配偶者・子
  • 保険の対象となる方(被保険者・その父母・配偶者・子

上記以外の方は、他人に当てはまると言えます。

→記名被保険者と被保険者の違いとは?

対物保険の補償対象物は?補償対象物については保険会社が相手方へ確認し、賠償責任があるのかについても判断します!

対物保険での補償対象物は、事故の状況によって異なります。

下記に挙げていきますが、ペットが受けた損害についても対物保険にて対応となります。

  • 自動車、自転車、フェンス等静止物に対する修理復旧費用
    →【事故当時の物の価値(時価)を限度に補償】
  • 車の修理期間中の代車費用
    →【妥当修理期間中を認める】
  • ペットが被った傷の治療代
  • 営業車や商用車が事故により被った営業損害・休車損害
    →【代替車両がある等、会社の利益に影響がない場合は対象外】
  • 車に乗せていた仕事用具やパソコン等の修理復旧費用
    →【事故当時の物の価値(時価)を限度に補償】
  • 損傷復旧に関わる、人件費等の必要経費
    →【高速道路や車の通りが多い道路の場合、復旧作業を行うにも交通誘導員等、作業員が必要なため】

項目を挙げていくと、まだまだあります。

対物保険での補償対象物は、事故により損害受けた物を損害がなかった状態に戻すために必要な物を言います。

  • 対物保険で補償される対象物については、事故を起こしてしまった場合でも貴方の方で調べて、保険会社へ報告する必要はありません。
  • 保険会社へ事故の報告を済ませると、あとは保険会社が相手方から損害物についての詳細を確認の上、金額交渉も行いますので安心してくださいね。

対物保険はいくらまで補償されるのか?

一事故における保険金額は契約時に設定します。保険金額は金額無制限で付けてください!

保険契約時に、対物保険にも保険金額(支払い限度額)の設定が定められています。

任意保険会社にもよって変わりますが、【保険金額1000万円・5000万円・無制限】等、一例ですがこの中から、保険金額を決めます。

過去の事例も参考に頂ければとは思いますが、

お勧めは、間違えなく制限です。

【事例:過去の自動車事故での高額賠償事案(高額の保険金を支払っている案件)】
①貨物列車と自動車接触事故のケース・・・賠償額約1億1,000万円
②高速事故にて積み荷を運んでいたトラックへ追突・・・賠償額約2億6000万円

上記のように、大きな事故の場合、かなりの高額になってしまう可能性もあるということです。

尚、車両保険とは異なり、保険金額(支払い限度額)の金額を大きくしても、さほど保険料は変わりません。

【自動車保険の基本】車両保険がわかる!車両保険は自分の車への補償です自動車の任意保険は、大きく6つに分けられます。 車両保険 対物保険(対物賠償責任保険) 対人保険(対人賠償責任...

ですので、対物保険の保険金額は無制限をお勧めします。

対物保険の基本:まとめ

対物保険について、大まかなくくりはわかりましたね?

対物保険とは・・・

  • 他人の車・物・復旧に関わる費用を補償する保険
  • 補償は、他人が所有しているもの等に限る
  • 契約時に設定している保険金額まで、一事故で補償される
  • 保険金額を大きくしても、保険料にはさほどの影響はない

対物保険についても、保険の対象とならない(保険が使えない)ケースがありますので、ご注意ください。

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